書籍・映画・その他もろもろ日記
2008.6
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6月1日(日) 曇時々雨
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『チーム・バチスタの栄光（海堂尊／著、宝島社）』上下巻を読了。評判どおりに面白く、ひさびさに満足。 舞台が大学病院で、しかも専門用語乱れ飛ぶ心臓外科というモチーフを扱っているにも関わらず、非常に読みやすい。飾り気が無い文体で組織や専門用語などを分かりやすく解説しつつ、明快な語り口で事件の展開を述べてゆくという技は、近来なかなか得がたいものと思う。 また人物造形も巧みだ。個々のキャラ立てが分かり易く、かといって平板なステレオタイプに落ちず、裏も表も奥行きもあるところがしっかり描かれている。「奇人変人」ロジカルモンスター・白鳥のキャラクター造形は「無ぇよ！」と一笑に付せるほどの例外だが、この人物が登場して後、主人公・田口の姿がにわかに精彩を帯びてきて、共通点などほとんど無い彼への感情移入度がぐぐっと高まるので、これはそういう狙いではないのかなと。だとしたら見事ハメられましたぜ、先生。 ただ残念ながら、ミステリとしての満足度はイマイチ。フーダニットとしては消去法で犯行可能な人間の絞込みが可能だし、ホワイダニットとしてはちょっと安直。ハウダニットとしては…専門家以外には分からないって意味でアンフェアかな、こちとら鍼灸技術のほうへ頭をやってしまいましたよ。ええ、仕事人のアレ。 ところで映画版のサイトを見ると、メインキャストのイメージがかなり違うなと。桐生にはもうちょっと強烈な印象が欲しい。たとえば唐沢寿明とか。それに何より主人公コンビが問題だ。噛みあわない凸凹っぷりを強調したかったにせよ、なんで主人公を女性にするねん。最後の黒幕(違)判明の衝撃が弱まるじゃないか。白鳥だってイメージ＆綽名にそぐわなすぎる、少なくとも身の丈2メートルもあるハンサムじゃいかんだろう。演じる阿部寛だって『トリック』とか『バブルへGo!』とかでエキセントリック系は演り飽きてやせんのかね。いっそ抑えた演技に切り替えて田口役をというチョイスが欲しかった。んで白鳥はカンニングの竹山とか、どうだろう。あのとんでもない言動をしっかりこなして、かつあの「手紙」をも淡々と読み上げてくれそうなのだが。あ、マシ・オカでもいいよ？＜無理
6月2日(月) 曇のち晴
久々の陽気に誘われて近在のアクアショップまで散歩。途上で蕎麦などたぐりつつ、約20分の道のりをだだら歩いてみた。なんか微妙にふくらはぎと腹筋が痛む気がするのだが、気のせいということにしておこう。運動不足とかメタボ予備軍とか既に本採用とか言わせてたまるか！ 店に到着後は、例によってあれが可愛いこれが綺麗とねこまと2人で騒ぎまわり、結局はいま居るのと同じボララス・マクラータとピグミー・コリドラス、それにヤマトヌマエビを求めることに。変わり映えしないといえばそうなんだが、ここへ鮮やかなグッピーやらテトラやらを入れると思いっきり不協和音だものなあ。まあ、この集団が落ち着いたら、アクセントにイシマキガイでも入れてやるか…って、ますますワビサビ志向ですかそうですか。
6月3日(火) 晴
ヒロツさんちのチャットで、やむさんから、カシオの携帯G'zOneに新型登場！の情報を貰い勇躍見に行く。何を隠そうこちとら同シリーズのW42CAユーザーであり、先ごろからせっせと資材をととのえて専用ストラップを作ったぐらいに同機をこよなく愛するもの。後はお財布機能さえ着けばパーフェクト、ぜひアウトドアユース（つか粗忽者用）の頑丈携帯をバージョンアップしてくれ！と切に願っていたのだが。 形が全然違っちゃってるよ( ´・ω・`) なんというか、全体にごくありきたりのデザインになってしまった感が否めない。少なくとも、作ったばかりの専用ストラップは使えなさそうだ。 ちなみに件のストラップというのはコイツ。頑丈携帯なればこその荒技で直にベルトにぶら下げるべく作ったものだ。構造は時計のベルトと似たようなものだが、2mm厚の牛革にじっくりオイルを塗りこんで下処理を施し、柔軟性をもたせてある。手荷物をできるだけ少なくするのが当初の目的だったのだが、いざ使い始めてみると（革の厚みが邪魔して少々開きにくいことを除けば）結構勝手が良いし、何よりビジュアルが「通信機」ぽくてスタトレ第一世代としてはマニアックなヨロコビを覚えたり。
6月7日(土) 曇
仕事帰りの夜の道、旧図書館前を通る。以前にも書いたことがあるけれど、もう何年も放置されているので中から板を張られた窓や封鎖された玄関やひびの入りまくった外壁やら、なかなかステキにぞっとする外見を晒している。 で、今夜もその寂寥感あふれる風情を鑑賞しようと接近したのだが…建物前の駐車場、普段は封鎖されているスペースに、バスが一台止まっている。メインカラーがグレーで、建物の雰囲気に妙に馴染んでいるその横腹には「静岡県警」の文字が。 サイレントヒルやー！ と、ゲーオタの脳内で電波（いやデムパ）が走り、閉鎖された図書館の地下倉庫でクリーチャーと戦う警察官の図がばばーんと展開された。うーむ、カッコよさげではないか。サイヒルだから当然、空間がありえねえ形によじり曲がっていて、行けども行けども本棚の列なのだな。で、そこかしこに血の滲んだ袋みたいなモノがぶら下がってたりするんだ。最下層には黒い奇妙な革表紙の本が…って、あれ？いつからミスカトニック大書庫のアドベンチャーになったのだ？ まあ、普通に考えれば今週末のYOSAKOI騒乱の応援がてら、近づくサミットの予行演習に来てるのだろう。遠いところからご苦労様なことである。何事もなく任務を完了されますよう、妄想の贖罪とともにお祈り申し上げたく。
6月12日(木) 晴
今宵もまた図書館前を経由。サイレントヒル警察（違）の車輌はそのまま、どころか増加して、しかも仮設トイレが並んでいた。やっぱり地下で何か起きているのかなどと、隣の建物が某国領事館であることをスルーして妄想を楽しみつつ帰宅。 さて本日は、かねて楽しみにしてきたゲーム『メタルギア ソリッド 4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』の発売日。しかし、どう考えても工夫しても捻っても絞っても、遊ぶ時間を取れる見込みがまるっきり無い。泣く泣く諦めて、いつかの日を楽しみにソフトだけ購入の運びとなった。激務まみれのかつての勤め先を離れて数年、常に気楽にゲームを楽しめる境遇を目指してたのに、ふと気付くとまたぞろ仕事漬けで休息もままならないってのはどういうこっちゃい。しかもなんで管理職モドキなんてけったいな境遇になってるのかな。 と、ゆくりなくも愚痴モードに突入してふと思ったのだが、ガキんちょの時分「オトナってマンガ読まないしゲームしないイキモノ」と考えていたっけなあ。もとよりこちとらが子供の頃に大人が楽しめるようなゲームは存在してなかったけれど、あったとしても出来なかったのであろうなと、今更ながら察してみたり。 とか言ってたら深夜、某動画サイトにこのゲームの冒頭部分がアップされてるのに遭遇。覗いてみると毀誉褒貶コメントの嵐。褒めてる連中は分かるのだけど、貶してるのは何で観てるのかね…とありきたりなツッコミ入れつつ、つい視聴。 砂塵舞う都市の廃墟に、老いたスネーク独り。周囲では彼と無関係な戦闘が展開し、其処此処に死体が散らばる。やがて一方が勝利し、戦場には軽快なCMが流れる。傭兵会社のCMが。 ビッグボスの描いたディストピアが、歪な形で実現したようなおぞましい未来図。 やばい、これは面白そうじゃないか。ハッピーエンド至上主義者には辛い景色になりそうだが、眺めに行かずにいらりょうか。そもそもメタルギアMkII（中身はオタコンだけどな）が登場する時点で回避など思いもよらないスナッチャー世代なのだ。待ってろスネーク、従軍シャーマンが行くからな。 …いつになるかは、分からないが orz
6月14日(土) 晴のち曇
出勤前なんとはなしに眺めていたTVに、東北方面で大地震発生との速報が映る。ヒロツさんちのあたりも震度5だの6だのと報じられていたためねこまと二人いささか慌てたものの、チャットへ安否伺いに行ったところ、ご自宅近辺は地盤が固いので大丈夫とのこと。もとよりご本人は東京へ出かけていて、しかも起きぬけのため地震そのものを知らなかったのだが…ま、結果オーライ、何よりのことであった。 とはいえ規模の大きな災害であるのは確かなので、今後詳しく報じられるであろう状況が気にかかる。火山帯の上で生活している列島の民として、決して他人事ではないしなあ。ほんの少しでも被害の少なからんことを祈りたいものだ、普段から「いあいあ」とか言ってるヤツの祈りがどこへ届くかはいささか心許ないけれど。
6月20日(金) 曇
出社前、まだ寝惚け風味で眺めていたTVに「東京おもちゃショー2008」の情報が流れた。少子時代にはかつての子供をターゲットにしようということか、フラワーロックなんてぇ懐かしいにもほどがあるアイテムや、現役置き去りに技術を凝らした新製品がいろいろ出ていて面白い。 中でも線路幅3mmの独自規格・Tゲージなる鉄道模型には目を奪われた。つか、うっかり魂も奪われたようで激しく欲しい。鉄道模型に濃ゆい方々の掲示板を覗いた限りではあまり高評価を得ていないようだが、極小サイズのプラレールと思うとものすごく萌えいや燃える。市場に出るのは夏ごろか、ワンセットはキープだな。 …ま、書斎／物置が整頓中だとかってことはどこかへ避けておこう。心の棚は広く持てとエライ人も言ってるし。
6月21日(土) 曇
海外ニュースサイトでジョージ・タケイ氏の結婚を聞く。ティーンエイジをトレッキーで過ごした者にとっては喜ばしい限り。とはいっても長年連れ添ったパートナーと71歳にして入籍できたという話、カロフォルニア州での法改正によって同性間でも婚姻が認められることになったそうなのだが、まこと結構なお話ではないだろうか。ぶっちゃけ、人の幸せや相性なんてぇものは、ジェンダーに関係なく生じる「縁」としか言いようが無いものなのだもの、家族を選ぶ権利としてひろく普及していただきたいものだ。 慶事あれば弔事ありというべきや、直後にチャットで聞いたのはターシャ・テューダー女史の訃報だった。生活に創作に、自らの人生まるごとをスタイルとして示した、実に実にカッコイイ、僕らみんなの「西の魔女」みたいなばーちゃんであった。敬意と感謝を胸に、合掌。
6月23日(月) 曇
『仮面ライダー響鬼』で、ライダーたちの活動拠点である甘味処の次女・日菜佳を演じていた女優（神戸みゆき）さんが亡くなっていたと知った。まだたったの24歳、これからの夢も沢山あったろうにと気の毒でならない。人生の価値は長さでは計れないけれど、若者の死は痛ましさ相まってことさらに惜しい。せめてものこと、あの陽気なコメディエンヌ、付き合ってもいない時から轟鬼君と繰り広げた夫婦漫才の姿を脳裏に蘇らせていよう。
6月26日(木) 晴時々曇
先日ヒロツさんにミク＆リンの着信音用ファイルを貰ったのをきっかけに、ここしばらくオリジナルの着うた作りに明け暮れている。そこそこ手間なのだが、やはり「他所に無いもの」の魅力には抗えない。 ○WAV形式のファイルを用意（mp3の場合はituneで変換） ○SoundEngineで適当な長さに編集 ○えせ着うたフロントエンド SMAF版を使ってmmf形式に変換 ○携帯をUSB接続し、マスストレージモードでSDカード内の\PRIVATE\AU_INTOに保存、メニューからフォルダを開いてファイルの振り分けを行う …という、まあかな〜りマンドクセー手順と所要時間にさえ耐えられれば、自分だけの着音が手に入る。おかげで今、わがW42CAは通常メール着信にミクリン声、相方からの電話には『謎の円盤UFO』のOP曲、メールでは故・塩沢兼人さんのお知らせボイス等などというカオス状態に。いや〜面白い。ぶっちゃけ、傍で鳴らされたらかなり引くかもしらんけど。
（海堂尊／著、宝島社）』上下巻を読了。評判どおりに面白く、ひさびさに満足。
』の発売日。しかし、どう考えても工夫しても捻っても絞っても、遊ぶ時間を取れる見込みがまるっきり無い。泣く泣く諦めて、いつかの日を楽しみにソフトだけ購入の運びとなった。激務まみれのかつての勤め先を離れて数年、常に気楽にゲームを楽しめる境遇を目指してたのに、ふと気付くとまたぞろ仕事漬けで休息もままならないってのはどういうこっちゃい。しかもなんで管理職モドキなんてけったいな境遇になってるのかな。