店主酔言

書籍・映画・その他もろもろ日記

2008.9


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9月1日(月) 晴

 相方ねこまと過ごす休日。久々にぽかーんと時間が空いたので、ゲームでもしようかとPS2の埃を払う。
 最近某動画で『エコーナイト』や『キングスフィールド』のプレイ画像を見て懐かしくなっていたところ、杵柄の確認でもしてやろうと思ったのだが、ものの5分でげろげろに酔った。眼鏡の度合いが合わなくなってるのか今服んでる薬のせいか、はたまた職業病の肩凝りに起因するものか。いずれにせよ3Dはしばらく封印したほうが身のためのようだ。何か悪いもの食った時にはいいかもしれないが。

 で、そのまま泣き寝入りも癪なので、先日思いついて買ってきた『コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS』に突入。ふはははは、この年齢でアニキャラゲーだぜ!
 ねこまの洗脳攻撃(その前にヒロツさんとか楽天丸さんによる微妙な工作もあったなぁ)を受け今ではめっきりオレンジ熱忠党な僕なワケだが、本編は怒涛のの端折りまくり&欝展開に加えて2週にわたるオレンジ君の不在とあって、すっかり腐れ蜜柑の風情なのであった。かくて、取説もロクに読まんと特攻。基本シナリオのクリアまで一気呵成に進めてみた。
 ゲームそのものは第1期のストーリーをベースに、本筋からパラレル、果てはパロディまでのシナリオをシーン選択で読んでいくというもの。キーになる部分を読むとほぼ一本道なのだが、キャラクターのメッセージがCV入りなのでアニメを手送りで見てるような感覚で楽しめる。話の出来も悪くないし、本編では見られないキャラクターの表情や行動など、ファンにはサービスのいい内容ではなかろうか。まあ、ロロ君のアレは『かまいたちの夜』みたいで非常にダークでしたけども。
 まだ1本やっただけなので不満点は見えてきていないが、ネットで評価を見ると
 1.セーブ&ロードが頻繁でウザい
 2.KMFの戦闘(コマンド選択式)でひとつ間違うとゲームオーバーになるのが不条理
 3.回数を重ねないと他のシナリオに入れないのに、分岐点からではなくスタート地点からのやり直しが面倒。
 という辺りが多いようだ。2は納得。3も、回数を重ねていくと面倒になりそうだ。メッセージスキップも可能なのだがボタンで送らなくてはいけないので、結局作業になってしまうのじゃないかと。所詮はキャラものでストーリー展開を楽しむものなのだから、テキストADVみたいにフローチャートで追わせてくれてもいいと思う。
 が、1については何せPCエンジン時代からお喋り&アニメには付き物と魂レベルで刻まれちゃってるので屁でもない。つか、流石に今のゲームは早いなあとか、既に前世代機なのに感心してみたり。
 とりあえず欠乏してる成分に至るまでには、あと2本のシナリオを越えてゆかねばならんらしい。さて、頑張ってスザクを攻略するか!<ちょっと意味が違います


9月5日(金) 晴

 朝から通院治療。北大の近所なもので、終わった後に緑の下で涼みたくて構内へ。そのままうろうろ徘徊し、気がついたら敷地を反対へ抜けて勤務先の近所へ出ていた。所要時間30分強、森林浴&光合成もできてなかなか有意義な時間であった。この先季節が翳ってゆくと、あまり出来ない話にはなるが。つか『動物のお医者さん』に、まさにこのネタがあったような。

 『宗像教授異考録 8(星野之宣/著、小学館)』を読む。
 今回は「九呂古志家(くろこしけ)の崩壊」が良かった。神として祀ったものに振り回された人の生と、それでも貫かれる愛というテーマは一種ベタかもしれんが…弱いんだよな。タイトルの元ネタを踏んでる部分もとても美しいと思う。沼に沈むか業火に燃え尽きるかという違いはこのさいどうでもいいぜ。


9月7日(日) 晴

 『コードギアス』本編をリアルタイムで視聴。いやー良かった、OP前の数分とはいえオレンジ分が補給できたよ!って観るところそこだけみたいな発言してますな。でも2週に渡って彼の顔がほとんど見られないのはやはり淋しかったのだよ、うむ。
 話は相変わらずの超展開、ハイパースピード。しかし積み上げられた設定や事象を組み合わせれば、まだなんとか理解できますな。
 皇帝と皇妃の超陰謀あたりはその最たるもので、血で血を洗う世界に生きたあの二人が希求する「やさしい」世界が単なる安寧の底なし沼であってもちっとも不思議じゃない。まあ、そこに子供たちもぽいっと投げ込んで「あとで再会できるからオッケ」とか思われたら、当の本人たちにはたまりませんな。ルルーシュのブチ切れもこればっかりは全面肯定。
 で、その重要イベントをわずか1回で片付けていよいよ盛り上がるべき最終局面。主人公サイドの思惑は察せられるのだけど、敵側になったシュナイゼルの考えがいまだ見えてきませんな。どうも、今までのデータを総合すると、この人こそが世界を遊び場にずーっと楽しんでいたいだけの子供に見えるのだけど。フレイヤ弾頭をそっちこっちにバラ撒いて、いったい何がしたいのやら。目的の分からん敵ってのも敵認定しにくくてヤなもんですな。ネットにおいては白か黒か分からない所以をもって「パンダ」と呼称されてるそうですが、既に真っ黒で立ち位置不明ってことで「闇夜のカラス」認定すべきじゃないですかね。

 夜、今度はゲーム『コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS』をプレイ。1日に書いた欠点はかな〜り身に沁みてきている。ことにナイトメア戦闘は鬱陶しいレベル、攻略無しでは辛いなんてものではない。これなら眩暈と吐き気に悩まされても3D戦闘のほうがいいわい。
 がしかし、シナリオが面白い。キャラクターたちとの会話が、本編と乖離せずに楽しめる。それに主人公キャラが(激チートのくせに)馴染みやすいものだから、さっくり同化して感覚共有できるのだ。この点、『かまいたちの夜』の透君といい勝負かなと。
 ちなみに今日クリアしたのは、この時点でネタキャラ度合いがピークに達していたオレンジ君の「純血派シナリオ」。アニメ本編では神経質そうでひたすら剥きつけの敵意を叫びたてていた彼だが、戦闘以外での日常を観察するに実になんとも面白いやつなのだ。
 たとえば主人公の才覚を見て仲間に引き入れようとしたりするのだが、これがとにかく勝手放題、すこぶる大らかに行われるものだから嫌らしさがまるで無いのだよな。何かというと迷惑をかけられるのだけれど、これも「あぁもぉ、しょーがないな!」と面倒みたくなってしまうという不思議。本編では悲惨な人生を辿っている彼だけれどこのエピソードではそのまま元気に暮らしていけそうなのも救いになっている。
 ただアレだよね。このラストだと主人公がアレなわけで。
 オレンジ君が後からどんなに泣くのだろうと思うと、切なくなってなりません。もちっとどうにかしてやれないのかな。ってまだ感情移入してますか。困った中年が居たもんだ。


9月14日(日) 晴

 近所の神社の縁日へねこまと出撃。まだ陽も高くないうちにビールとたこ焼きビールと焼き鳥、およびビールと焼きそばなどをたぐり込んで撤収。ああ旨かった。祭神も分からぬまま手を合わせた不信心者を遊ばせていただいてありがとうございます。

 酔い覚ましのつれづれに『STEEL BALL RUN vol.16(荒木飛呂彦/著、集英社)』を読む。
 青年誌に移行したのを幸いとてか、のっけからオトナの世界が展開。しかし中身は10代少女だぞこの犯罪者大統領。工事用の鉄球で殴ってやりたいなこいつは。回転無しの直球で。
 話の進行としては、意外性は無い。遺体が「あの方」って時点で、そりゃ奇跡も大量生産だわという話だ。しかし頭だけ懐胎ってのはグロいなあ。出産時はどうなるのか。馬小屋は必須条件か。それでホースレースなのか?<たぶん違います
 しかし今回、頑張ってるのが(発音しにくい)ウェカピポさんだけってのはどうしたもんだか。主人公コンビ、馬鹿ネタやってないで早く本編へ帰ってきなさい。

 夜、『コードギアス』視聴。
 今回もアバンタイトルでオレンジ君がやらかしてくれた。降ってきますか、遙か上空の乗機から!確かに軽挙妄動慎むべきとはいえ、部下の混乱を叱咤せんとする行動としてどうなのよそれは。意外と平気そうな兵士の皆さんをみるに、いつもやってんのか辺境伯。
 そしてまさかのニンジャ・ガール咲世子嬢、主人公陣営へ参入。ネットで見る限り「オレンジにも春が!」と色めきたつ人が多いようだが、さて、どうかなあ。あの二人はライバルというか、戦友と書いて「とも」と読むとかそういう関係じゃないかと。少なくともオレンジ君は「騎士道仲間」としてみてるようだし、この先フラグの五個六個も立たないと男女関係にはならないんじゃないか?しかも双方天然だから、フラグスルーもかなりありそうだ。似合いだとは思うけれど、最終回まで二人が生き延びるほうを先ずは祈りたい。
 しかしこれでルル陛下陣営の食糧事情は一挙に好転だな(そんな暇があればだが)。あとこの先、部下を呼ぶと天井から降ってくる率が高まったな。「スザク!ジェレミア!咲世子さん!」で、こうダダダッと。どこの忍者屋敷だアルビオン。
 また思えばオレンジ君、1期の1話から登場してたんだなあ。同じ立場にルルーシュ・C.C・スザク・カレン・ヴィレッタ・ロイド・セシル・ミレイ・ニーナ・リヴァルと居て、大半と行をともにすることになっているのは面白い。また、見返してみたら、今回の登場シーンのワンカットが、1話のそれと全く同じアングルだった。台詞も似通ってるから狙っているんだろうな。雲の上の皇帝陛下ではなく、直接拝命できる主君が居るという今は幸せなのだろうか。しかしその代償が文字どおり全てなのだから、悲壮な忠義なのだけれど。

 それにしてもこの年齢になって相方や友人とアニメで盛り上がれるとは思わなんだ。そもそもアニメを気合入れて観たのって四半世紀ばかり前、『機甲猟兵メロウリンク』あたりじゃなかったか。しかもドがつくほどマイナー作品なあたり、我が身の偏屈ぶりが偲ばれる。
 その点ねこまは『聖闘士星矢』『キャプテン翼』から『侍トルーパー』まで手広くやってたからなぁ。あ、いや、バラしたとかそういうことでは無いと思うんだねこ ぎゃ 殴ら


9月28日(日) 晴

 『コードギアス』最終回視聴。いや、超展開。つかよく纏めたな。
 主人公の死は想定内だったが、記号化した「ゼロ」のここでの使い道は考えなかった。正直、C.C.との契約に気をとられていた節もあるし。本質的に「死んで何とかできるなら生きてやれやゴルァ」な性格なので、悪の象徴として死に、その後も計算どおりに世界を動かすというのを考えに入れてなかったという所もあるな。うむ。
 展開は早かったが、視聴者を置き去りにするカッ飛ばしは無し。前半、語る訳に行かないゆえにどこまでも行き違う会話の羅列で物語の過去を省みさせて、このまま愚痴っぽくなるのか?と欝然としたとこでまさかのオレンジ君登場。いや、火力&防御力差で勝てない相手とは思ったが、どこのギャグ同人ネタかというKMFマトリョーシカで「爆!散!!」は無いだろキミ。しかもその後、爆煙の中から生身で制圧っておいおいおい。これはロボットアニメ史に残るトンデモ勝利シーンだと思うよ。
 後半は過去のエピソードや台詞を踏んだ場面。メインはスザクを処刑しようとした、いわゆる「オレンジ事件」と逆の構図で対峙した、二人の「仮面の騎士」による大舞台。ここいらについては18話での「ならば、君に出来ると言うのか?我が君の苦悩を消し去る事が!」も活きてるよな。
 ジェレミアには、できなかった。
 スザクにも、できなかった。
 で、二人の協力あって、何もかも承知で、あえて主君の滅びを手伝い世界の再生に向かうというのは格好良すぎる。スザクは二度と自分の人生を生きられないが、たぶんそれはジェレミアも同じだろう。エンディングでのオレンジ畑暮らし、おそらく己の存在を抹消しての隠遁生活、たぶんアーニャのためのそれではないかと思うし。それでも彼らは満ちたりて、ルルーシュの敷いた未来への道を征く。
 か〜っ、男惚れするねぇ。この2ヶ月弱、急速沸騰で追っかけて良かったよ。ありがとギアス!

 しかしアレだよな、やっぱり「死んでどうにかする」は好みに合わないんだよな。生身の人間同士の間で生きて戦って、平和な世界を掴み取ってほしかった部分も多分に残っている。まあ、それをやると大河モノになっちまって全く別な話になるが…ゲームの2を出して、そういう夢も見せてくれないだろうか。ちょっとだけ期待しておりますぜ。あ、できればPS2でお願い。<無理だろそれは



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